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ビル‘チョップトップ’モーズリィさん来日記

さて、いよいよ日本初となるビル・モーズリィ氏トークショーの始まり始まりぃ〜。

緊張のあまり、針の飛ぶレコードよろしく「えー、まぁ」「あのぉ〜」を連呼する司会進行ルチオ・コルチの醜態はこの際ご勘弁いただくとして、Q&A形式で進められたトークショーはこんな感じ。

・ご来場のファンへご挨拶
・日本の印象は?
・トビー・フーパー監督について
・ロブ・ゾンビ監督について
・モンテ・ヘルマン監督について
・トム・サヴィーニについて
・クリント・イーストウッドについて

いかがでしょうか?イーストウッドについて訊くなんてことは、海外のホラー専門誌とかではまずないでしょうから、これはこれでなかなか面白いトークショーになったかと思うのですが。

・『悪魔のいけにえ2』について
・『デビルズ・リジェクト』について
・ゴジラ映画ベスト3
・『Fallen Angels』について
・『Repo!The Genetic Opera』について
・『Repo!The Genetic Opera』のオーディション
・そして、ついにハンガーとライターを手に・・・

というわけで、遂に日本で、ハンガーとライターを手に生‘おれのプレート舐めな、この犬のチ○ボ野郎!’が炸裂したのです。さらに、激レア、珍作『ヘルブレイン』のラストからタイムリーなセリフ‘メリークリスマス、そして良いお年を’までが披露されました〜!ビルさん、あなたのそのサービス精神に乾杯!

なんとか、トークショーも終了しサイン会後半スタート。再度サインの列に並ぶ熱心なファンの方々もおられる中、ビデマスタッフも状況をみて列へ。

私コルチも、この日はここぞとばかりにグッズを持参し、それぞれに私の名前と一言、そしてサインを頂きました。書いてもらう一言はこちらからは指定せず、ビルさんにお任せしたのですが、‘Lick My plate’‘ Music is my life’‘I am the Devil’などの定番はもちろん‘Boogeyman is real’‘E-X-I-T!’‘On The Road To Hell’等々、それぞれのアイテムに合わせて書き分けてくれたのですが、中でもひと際ふるっていたのは『悪魔のいけにえ2』アメリカ版ポスターに書いてくれたそれ。

IN A VIDA DE GADDA, BABY !

てっきり‘Lick My plate’や‘Dog will hunt’あたりが来るかと思ってたからポカ〜ン。
コルチ「えーっと・・・何でしたっけ、これ?」
ビル「歌だよ、アイアンバタフライさ」
といって、イナガダダヴィダ〜♪と歌いだすではないですか! びでぶっ、それか!!

そう、チョップトップがラジオ局に現れ、ストレッチにリクエストする曲がアイアンバタフライの「IN A GADDA DA VIDA」。でもって権利問題により、劇中で曲の使用はおろか曲名を言うことさえ許されなかったので、撮影時にはチョップトップにわざとタイトルを間違えさせたらしいのですが、その間違えタイトルがこのサインにもある「IN A VIDA DE GADDA」なわけですな。『悪魔のいけにえ2』検定かよ。 お前さん『悪魔のいけにえ2』最高だっつってんなら分かるよな、これくらい。なんてことはもちろんおっしゃりませんでしたが・・・ビルさん、勉強不足でスミマセン。

そんなこんなで、サイン会後半も予定時刻通りに終了。ボーリングなどで新宿を楽しんだご家族も戻ってきたのでタクシーを手配し、到着までモーズリィ家の皆さんとビデマスタッフがしばし談笑。

ジェーンは、70年代ユーロホラーのコーナーを興味深そうに見ておりまして。確かにドイツ版DVDのジャケットは、アメリカ版にはない独特の魅力を醸し出してますからね。
ジェーン「うわぁ〜、この映画なに?」
コルチ「リカルド・フレーダという監督のイタリア製ホラーですよ」
ジェーン「う〜ん、知らないわ。私が知っているイタリア映画の監督と言えばルチオ・フルチ・・・」
コルチ「フルチ!それでしたらこちらに」
ジェーン「わ、ほんと。ダリオ・アルジェントも!その下は・・・あ、マリオ・バーヴァ!!彼のこのDVDボックス、持ってるわ」
さすがチョップトップの娘さん。二十歳にしてマリオ・バーヴァボックスをお持ちとは英才教育の賜物ですな。

そしてジェーンが、昼間、来店時に見かけたアジアンホラーを気にしており、
コルチ「サイン会で棚を動かしちゃったから・・・その棚の向こう側にあると思うんですが」
ジェーン「そっか、それなら仕方ないわね。分かったわ」
コルチ「その代わり、アジアのホラーならこれなんかどうすか?」
といって、ショウブラザースの発狂系ホラー「魔」をご紹介。
コルチ「ある人はこの映画の狂った映像を‘これはアジア版ホーリーマウンテンだ’と言ってました」
ジェーン「ホーリーマウンテン!ホドロフスキーね!それって最高!」
そんなに喜ばれると、
コルチ「気に入った?んじゃそのDVDプレゼントしますよ」
と言うしかないじゃないですか。 しかし、いくらなんでもあのエログロ発狂映画「魔」・・・紹介して良かったんだろうか?今さら遅いけど。

ビルさんは壁に貼られた『デビルズ・リジェクト』のポスターを見つつ、
ビル「ケン・フォーリーはどこにいるんだい?ははは、このポスターにはいないだろ?ヤツはそれを凄く悔しがってたよ!興行成績ランキングに入るような映画のポスターに出るってのはさ、やっぱりオレたち役者にとってはすごく重要なことなんだよ」

確かにあのポスターを見るにつけ、この映画の主人公が誰だったのか分かるってもんです。

やがてタクシーが到着。ビデマの入り口前でもう一度、ビルさんとご家族に感謝の意を伝えお見送り。いやぁなんとか2007年最大、いや我が慎ましやかな人生でも最大級のイベントが無事終了しました。

お店に戻り、みんなヘロヘロで虚ろな表情の中、翌日からの平常営業に備え現場回復作業。お疲れさん!しかし興奮と緊張で空腹を感じませんでしたが、朝家を出る時にパンをかじったきりだったためコルチもゼンマイが切れましたよ。そういえばビルさんも、14:00に迎えに行って以降全く何も食べてないんだよな。にぎりめしでも持たせてあげれば良かったか。

ビルさん、ほんとお疲れ様でした!



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