ローリング・サンダー
Rolling Thunder(1977

\3020
ベトナムでの地獄の捕虜生活を経て帰国した空軍少佐。感情を抹殺することで地獄を生き抜いた彼にとって、平和な故郷も家庭も形ばかりの存在で虚無感がつき纏う。だが、ならず者集団に妻子を惨殺され、片腕を粉砕されたとき、心に復讐の火が静かに灯り、再び戦場に身を置く事で生を実感し始める・・・。野球をする息子の元を訪れた時の、息子との距離感に戸惑う不器用な父親の姿がなんとも切ない。女と過ごすつかの間の映像が優しく美しいからこそ、その後に展開する壮絶な復讐戦が強烈なコントラストでますます眩しい。「組織」でもコンビによる鬼の復讐戦を見せたジョン・フリンが描くクライマックスの殴りこみは、もぅ何度見ても心が震える奇跡としか言いようが無い。
閉じる