ザ・レジェンド、ゴッドフリー・レジオ監督83歳の新境地 ！

伝説的映画「コヤニスカッツィ」のゴッドフリー・レジオ監督待望の新作は構想40年、これまでのドキュメンタリー路線から一転、ポップな映像でデジタルテクノロジーが招く世界の終末と、子供たちによる新世界の始まりを綴る、実験的ファンタジー映像詩となった。

エデンの園、バベルの塔、きのこ雲といった暗示的なイメージ、ロボットの進撃、崩れ落ちる空、破戒されるTVモニター、踏みしだかれるiPhoneといったラジカルな描写もあるが、「コヤニスカッティ」の警鐘を鳴らすような重苦しさはなく、むしろコミカル。モノリスのように月面にそびえるiPhone(アップル)は人類にとって禁断の果実か、はたまた知恵を授ける石板か。少女の無垢な眼差しは、その先に何を見る？

音楽は、レジオ作品に不可欠な現代音楽の巨人、フィリップ・グラス。某大物ボクサーも、子供たちをより良い新世界へ導く教祖としてサプライズ登場！彼の話すセリフは即興サックスの音色だったりして、こんなイマジネーション豊かで自由な作品なので、特典の舞台裏も非常に面白い。

80歳を超える監督と作曲家、彼らを周りで支えたスタッフの平均年齢は27歳。 ビデマ超・推薦タイトルです。