悪徳の栄え
Marquis De Sade's Prosperities Of Vice(1988)

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サドの同名小説をテーマに、実相寺昭雄が独自の美学と解釈で作り上げた文芸映画。軍国化の気運が高まりを見せる昭和初期、不知火候爵家では彼を始めとする犯罪者で構成された劇団員によって「悪徳の栄え」の稽古が行われていた。そこで起こった団員同士の殺人事件。虚構と現実が入り混じった狂気の愛憎劇を演じ続ける彼らの先に待つものは…明暗、色彩、構造、音楽の全てがグロテスクに昇華した、実相寺ワールドの集大成とも言うべきデカダン作品。脚本は「身毒丸」「迷宮草」など多くの寺山作品を手がけた劇作家、岸田理生。主演は同監督作「曼荼羅」の清水紘治、李星蘭、石橋蓮司ほか。

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