ベテラン、リカルド・フレーダが流行りのジャッロに挑んだ!
アルジェント作品を筆頭に、タイトルに動物名をもってくるのが流行ったジャッロ映画だが、アルジェントやマルティーノらジャッロの旗手より一世代上のベテラン監督、リカルド・フレーダがメガホンを取った本作も、それに便乗して『火の舌を持つイグアナ』
。
顔面に硫酸を浴びてチリチリと溶けながら喉笛をざっくり切られるという、最初の殺害シーンは、造り物感バリバリな分、珍奇でビザールな味わいがある。こうした楽しみは昨今の映画ではすっかり失われてしまったが、映画の大切な部分ではあると思う。
とまれ、チプリアーニが手掛けた優雅なスコアもナイスな本作はオーソドックスなジャッロに仕上がっておりベテラン監督の余裕さえ感じる。
今回のBD化にあたって35mmカメラネガから2Kレストアを施された。これまでなかなか見るチャンスが少なかっただけに、ジャッロファンには嬉しいリリースである。
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