| ジョンソン郡戦争をモチーフに壮大なスケールの中で交錯する人間模様を描く本作は、マイケル・チミノの徹底し過ぎた拘りの結果膨らんだ、巨額の制作費により老舗ユナイトを倒産させた側面ばかりがクローズアップされ、酷評＆大ゴケ。だか時を経てその真価が認められ、今ここに執念のレストアを経た究極盤がクライテリオンから届けられた。ウォーケン、ユペール、クリストファーソンら俳優陣のアンサンブル、ジグモンドの映像美等々の要素が、マイケル・チミノの規格外れの拘りによって纏め、紡がれた結果生まれた渾身の一撃。本作と併せて現在発売中の書籍「マイケル・チミノ読本」および絶版ながら中古で入手も可能な「ファイナル・カット」の併読により多角的な視点から考察し、より深く堪能するのも一興。 |