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私はこれで、映画童貞を喪失した!
恐竜伝説ベイビー
Baby: Secret Of The Lost Legend
(1985)
リージョン1 ¥2200
オズ

Return To Oz
(1985)
リージョン1 ¥2200
  私が映画童貞を喪失したのは、今から20年程前、母親に連れられ見に行ったディズニー実写映画2本立てだった。その2本とは、「恐竜伝説ベイビー」と「オズ」だった。ここで、ご存じの方もいるかもしれないが簡単なあらすじを少々。

 「恐竜伝説ベイビー」は、新聞記者と学者の夫婦が、ジャングルの奥地で伝説の恐竜親子を発見。しかし、それを聞きつけた悪徳博士が軍隊と手を組み父恐竜を殺し、母恐竜を連れ去ってしまう。夫婦と子恐竜は力を合わせ親恐竜を助けようとするが、今度は悪徳博士に子恐竜も捕まってしまう。そこで夫婦は、途中知り合った土人たちと共に親子恐竜を救う為博士のキャンプを攻撃する!

 「オズ」は、あの「オズの魔法使い」の続編で、オズの国から戻ったドロシーは、皆にオズの国での出来事を話すが信じてもらえず、不眠症になってしまった。キチガイになってしまったと思った親は、電気ショック治療を施そうと精神病院に入れてしまう。しかし、治療一歩手前で謎の少女が現れドロシーを救う。逃げる途中川で溺れ、気がつくとドロシーはオズの国にいた。そこでドロシーは新たなる大冒険を繰り広げる!

 ところで、何でこんな事を書いているかというと、ある日、上司と「自分が最初に見た映画はなんだった?」という話になった。自分が覚えていたのは、幼稚園ぐらいの時に「ジャングルで見つけた恐竜親子を、悪い奴から守る話」と、「オズの国で、主人公の女の子と不細工なブリキ男や鳥といっしょに、手足が車輪のフリークス達や悪い魔女と戦う話」という2本立てを母親と見に行った、と言うことだけだった。そこで、上司と一緒に調べてみると上の2本ということが分かり、しかも店に在庫がDVDであった!さっそくその2本を購入し、家に帰って観ていると、懐かしいあの頃の記憶がぼんやりと甦ってきた。記憶のままの場面もあれば、記憶とちょっと違ったり全く覚えていない場面もあり、何か記憶の答え合わせをしているような気分になった。また、ディズニー製作の家族向け映画ということもあってか、ストーリーが分かりやすく素直に楽しめた。特に、「オズ」での謎や恐怖に立ち向かうドロシーの姿を観ていると、何か今の自分が情けなく思え、そしてドロシーの勇気に少し感動してしまった(2本観終わった後、私のフェイバリット映画の「遊星からの物体X」のドロドロ・グチョグチョラストシーンを観て心の帳尻を合わせた)。

 細かいところをいうと、「恐竜伝説ベイビー」の方は、出演者が主役の夫婦を「アメリカンヒーロー」のウィリアム・カット と「ブレードランナー」のショーン・ヤング 、悪徳博士を「プリズナーNO.6」のパトリック・マクグーハン というなかなか豪華メンバー。恐竜の特撮も、着ぐるみや実物大模型など20年以上にしてはなかなかよく出来ていて、中盤の親恐竜捕獲シーンや、ラストの母恐竜が子恐竜を乗せたトラックを追いかけるシーンなどは、それなりに迫力があった。

「オズ」の方は、ドロシー役の子役などキャストの演技は家族向けで分かりやすくていいが、全体的にストーリーやデザインなどダークっぽさがある。しかし、何より特撮が素晴らしくオズの国のマットペインティングや、岩お化けなどのクレイアニメーション、ブリキ男やかかし男などの特殊メイクなど、「スーパーマン」シリーズや「スターウォーズ」旧3部作などを手掛けたスタッフの特撮が全編を通して見る事が出来る(ちなみに、製作総指揮は「スターウォーズ」旧3部作のゲイリー・カーツ)。

 と、ここまで長々と書いてきたが、要は日頃ホラーやSFやアクションやカンフーばかり見ている人は、たまには手を止めて、自分の映画童貞を喪失したあの頃の、あの映画を見てみるのもたまにはいいんじゃないかなと。

 余談だが、先日、これを書くにあたり確認の為、母親に当時の事を聞いてみると、「姉は連れて行ったけど、お前を連れて行った覚えは、無いな〜」と、答えた。 それじゃあ、あの時の記憶はいったい・・・ (物体XXX)

 



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