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続・食人族好き!?

 かなり個人的な話で恐縮ですが、急に無償にカレーライスを食べたくなる時が多々あります。歩いていて匂いがするとカレーを食べないと気がすまなくなるのです。かといってカレーにうるさいとか詳しいとかそういうことは全然なく、それがもはやハヤシライスでも気にしないほどですが、その欲求は食べるまで消えないのです。そのような事って経験ありませんか?誰でも何回かあるのではないでしょうか。

 これと同様、自分は無償にジャングルモノを観たくなるときがあります。ジャングルモノ・・・アマゾンモノ、冒険モノと言いますか、とりあえず密林があり、原住民(半裸必須!)がいて、そこで主人公達がトラブルに巻き込まれる。。なんとなく分かって頂けたでしょうか。昔憧れたインディー・ジョーンズの影響が強いとは思うのですが・・
 
 ところで先程の話ですが、無性にカレーを食べたくなって、実際食べるときに”甘口”を注文する人はまさかいないでしょう。「カレーを食べたい=”辛さ”を求めてる」がある程度当たり前だと思っている自分としては甘口の存在をを認めるわけにはいきません。カレーなのに甘口って!といった思いです。星の王子様なんて電気あんまの刑って感じです。甘党の自分が言うのですから譲れない所であります。(まあ当然個人の好みの問題ですが・・・)
  
 そんなわけで ジャングルモノを観るときも断然”辛さ”を求めます。そこで今回紹介するのは、”辛さ”をとことん提供してくれる監督ルッジェロ・デオダード監督(ご存じ『食人族』の監督)の『CUT AND RUN』(邦題『サバイバル・ショット/恐怖からの脱出』)です。この”辛口”食人監督による本作は「デオダード版地獄の黙示録」と呼ばれる残虐アクション・スリラーなのですが、”辛さ”を求められていることを自覚している監督は、スパイスを本編に惜しみなく振りまいてくれています。麻薬ルートを追って南米のジャングルにたどりついたTVクルーを待っていたのは謎の原住民達の襲撃だった。TVクルー達を襲う理由とは・・そしてTVクルーは原住民から逃れられるのか・・。手足を串刺しにした女を犯し首を切断。両足を縛られての股裂きでは胸部にまで裂け目が達す(必見です。)ワニ、巨大ヘビの出現。木に宙づり。・・その他諸々・・辛ッ!!それでいてストーリーはちゃんと練られています。

\4180 / リージョンALL

 そして忘れてはならないのが本作で一番のスパイスであると感じる、原住民のリーダー役のマイケル・ベリーマンです。「サランドラ」の一度見たら忘れられないその風貌でガンガン襲いまくるのは圧巻でこれ以上ない適役です。「北斗の拳」で敵キャラで出てたような気がするのですが、気のせいだった様です。本作でははじめから最後までフル活躍です。まさに”いい味出してる!”といった感じでしょうか。。
 このマイケル・ベリーマンという人。恥ずかしながら初めて知ったのですが、圧倒的に良い!若干とんがったスキンヘッド、膨らんだ眉部に睨み付けるような眼差し、筋骨隆々。手足は妙に長く人間離れした出で立ち。口はきっと閉じられ狙った敵を冷静に、かつ残虐に殺す。(返り血の似合うこと!)そして原住民を率いる様はたまらない!!思わずスケッチしてしまいそうになるルックスで、本当の意味で「絵になる男」。自分が子供のころ思い描いていた「恐い人」を体現しています。

 自分の身勝手なジャングルモノ欲求を見事に満たしてくれた本作『CUT AND RUN』、当然のUNCUTそしてロングラン作品です。     BY 齋藤



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