生涯に二本のトラッシュなビデオ撮りブラックスプロイテーション映画を残して消えた黒人映画監督チェスター・ノベル・ターナーの作品がニ本組み、特典収録、アウターケースに入って監督公認で世界初公式DVD化!

終始ビデオノイズ入りまくりのヨレヨレ画質。カメラ搭載(しかも80年代だから性能も悪い)マイクで拾ったような音声。よくぞ正式に商品化されたものだと関心してしまうガラクタ品質をその眼で確かめて欲しい。

Black Devil Doll from Hell (1984)
不気味な黒人腹話術人形をアンティークショップで手に入れた黒人女性。やがて勝手に動き出した人形は、口から吐く毒ガスで黒人女性を朦朧とさせると、あろうことか彼女を犯し始めた!どっこいこの人形が中々の性豪で、彼女はそのテクニックにおぼれ性奴隷と化してしまう・・・。ピーとかプーとかチャカポコ鳴る激安なミニマル音楽も心地よいです。特典にドキュメンタリーや別バージョンまで収録で過剰サービス気味。

Tales from the Quadead Zone (1987)
前作から三年、果たして映画作家としての成長はあったのでしょうか?ほぼありません。オープニングのド下手なラップは監督自身による代物らしい。でも今回は3話からなるオムニバスに挑戦、白人も出てくるようになりました。第一話「Food For」は腹を空かせた貧乏一家の食べ物をめぐる争い。第二話「The Brothers」は憎み合う黒人兄弟の話。兄の死体にピエロの格好をさせ「ざまぁ見やがれ、うわははははははは」(←ってほんと良く笑うんです)と楽しんでいたら死体に霊が乗り移って凶暴化・・・。第三話「Unseen Vision」は、幽霊として存在する息子に本を読み聞かせていた黒人女性が主人公。彼女はロクデナシのDV野郎を刺し殺した挙げ句、息子との幸福だった日々を思い出しながら(バックには呑気すぎるサウンド)遂には自らの首を切り裂き霊となって息子と再会を果たす。この映画、監督の父親に捧げられているようだが・・・故人も困るだろ。


これを観て「なんだこのクソは!」と当たり散らす野暮な人はいないでしょう。失笑とともに脱力し、抜けきった表情で「何をやっているのかな、オレは・・・」ともの思いにふける夜。「まぁしかし普通に映画ファンしてたら一生観ないし、観る必要も一切ないこんな映画、よくぞ発掘してくれたよね」とDVD発売元のマサカービデオに感謝してこそ大人であり、トラッシュ映画愛好家の姿というもの。全トラッシュ映画ファン、ブラック映画ファン必携だと思います。

Black Devil Doll From Hell / Tales From The Quadead Zone
 \4320


(C)2005 VIDEO MARKET ALLRIGHT RESERVED.